副業にもオススメ!楽で暇って本当?施設警備員バイトの秘密を元採用担当者が教えます

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施設警備の防犯イメージ写真

今では耳にすることはなくなりましたが、かつては、キツい・汚い・危険の総称として3K仕事の1つとも言われ、いまでも世間一般的には、底辺扱いされることもある警備員。

その一方で、特にすることもなく、「ずっとスマホを弄っていた」「資格の勉強をしていた」等、できるだけ暇で楽な仕事を望んでいる人にとっては、密かな人気になっているという声もあります。

そんな実はあまり知られていない警備員の仕事の実態について、警備員の採用担当者として警備業に携わっていた私が、警備員の仕事を検討している方へ必ず知っておいてもらいたい情報を厳選してお伝えします

こんな方に読んでいただきたい
  • 施設警備員ならではの仕事の実態を知りたい人
  • 施設警備員になるために必要なことを知りたい人
  • 施設警備員になりたい人が思う疑問・質問の答えを知りたい人

[chat face=”niboshi-aikon.jpg” name=”にぼし” align=”right” border=”red” bg=”none” style=”maru”]おじさんみたいな、ヒョロヒョロなのにお腹ブヨブヨの身体の人が、警備員の仕事なんて務まるの?[/chat]

[chat face=”shirasu-aikon.jpg” name=”しらす” align=”right” border=”yellow” bg=”none” style=”maru”]ヒョロヒョロでブヨブヨだってwww[/chat]

[chat face=”ojisan-04.jpg” name=”おじさん” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]おじさんは、ヒョロヒョロでもブヨブヨでもないぞ。でも、ヒョロヒョロでブヨブヨの身体の人でもできる仕事だよ。でも、警備員の仕事にはいろいろ種類があって、必ず守らないといけない決まりもあるんだ。そのあたりも含めて詳しく説明するね[/chat]

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目次

警備員の業務はたくさんある!絶対オススメの業務内容は?

業務を分けるイメージ写真

警備員の業務区分とは?

 警備員の仕事は、下記の表のとおり警備業法により大きく4つの業務に分けられます。

区分 業務内容
1号業務 施設警備業務・巡回警備業務・保安警備業務・空港保安警備業務・機械警備業務
2号業務 ・交通誘導警備業務・雑踏警備業務
3号業務 ・貴重品運搬警備業務・核燃料物質等危険物運搬警備業務
4号業務 ・身辺警備

様々な媒体における求人広告等で多く募集があるものは、主に1号業務の施設警備や巡回警備、2号業務の交通誘導警備や雑踏警備の仕事です。そのなかで、今回オススメするのは、1号業務にあたる施設警備業務になります。

先述したように警備員の仕事は、キツく、汚く、そして危険と言われることもありましたが、現状はどうなのか?その答えは、NOです。

もちろん、警備員の仕事も上記のようにさまざまで、一括りにはできませんが、施設警備員に限定するとキツく、汚く、危険等の業務上のネガティブな声はあまり聞きません。 そのため、一般的に警備員が楽で暇な仕事と言われるの場合は、この施設警備員が該当すると思われます。

施設警備員の業務内容とは?

簡潔に施設警備員ついて説明すると、オフィスビルや商業施設等において、入館者のチェックや建物内の施錠確認等をする仕事になります。

数ある警備業務の中でも、施設警備員をオススメする理由は、あくまでも他の警備業務と比較してですが、楽で暇な仕事だからということになります。

その理由について、キツい・汚い・危険な仕事かどうかを基準に質問形式で回答すれば…

  • 「キツい?」→「ぜんぜん、楽。肉体労働はなし。座っているか、寝ているか」
  • 「汚い?」→「むじろ、清潔。室内仕事で汚れない。空調完備で汗もかかない」
  • 「危険?」→「トラブルはほとんどなし。万一の時は警棒を持っている」

 もちろん、これはかなり誇張した表現になります。ただし、少なからずこのような側面があることも事実です。それぞれについて、もう少し詳しく説明すると…

「キツい?」→「ぜんぜん、楽。肉体労働はなし。座っているか、寝ているか」
施設警備員は、防犯等の観点から、人や物の出入りチェックがメインの仕事であり、手伝い的なものはあったとしても、商品搬入等の肉体労働的な要素は少ない仕事です。勤務先にもよりますが、座っている時間の方が長く、夜勤等があれば休憩+仮眠時間も確保されます。

◆「汚い?」→「むじろ、清潔。室内仕事で汚れない。空調完備で汗もかかない」
2号業務にあたる交通誘導警備業務のように外仕事はなく、基本的には室内仕事であるため、空調設備が整った場所で仕事をすることになります。当然のことながら、泥だらけになり汗を流して仕事をするようなケースは稀で清潔に作業ができます。

「危険?」→「トラブルはほとんどなし。(※万一の時は警棒を持っている)」
警備員が危険に思われる理由の一つとして、トラブルに巻き込まれたら命にかかわるような3号業務の貴重員運搬業務や4号業務の身体警備(ガードマン)のイメージが大きいのではないかと感じます。施設警備員の場合は、トラブルといってもお客からの苦情程度のもので、身に危険が及ぶようなケースはまずありません。

※上記の「万一の時は警棒を持っている」というのは、もちろん冗談です。
警備員は護身用具として、事前に公安委員会へ届け出することにより警棒の携帯を認められる場合があります。しかし、施設警備の場合、その業務内容から警棒を携帯するケースは少なく、逆に言えば持たされるような場合は、危険なことがある施設と疑うことが必要かもしれません。

室内仕事でなく、もっと健康的に働きたい人には、水道メーター検針員は一押しの副業バイトです。仕事にさえ慣れれば、時給2,000円以上も可能で午前中に終わる仕事でもあります。詳しく知りたい人は、下記の記事をご覧ください。

警備員は誰でもなれるわけじゃない!警備員の欠格事由って何?

NGのイメージ写真


ここまで聞いてきて、施設警備員になりたい!と思った方は、ちょっとだけ待ってください。

警備員になるためには、年齢不問で無資格・未経験OKの仕事ではありますが、どんなに警備員の仕事に魅力を感じたとしても、警備業法上の欠格事由に該当する人は、残念ながら警備員になることはできません。下記の警備員の欠格事由に該当しないかよく確認しましょう。
 
なお、欠格事由とは、法令等で要求されている資格を欠いているという意味です。


【警備員の欠格事由】

  • 18歳未満である者
  • 破産者で復権を得ない者
  • 禁固以上の刑、または警備業法等の規定違反で罰金刑に処され、執行から5年に満たない者
  • 警備業法に違反による処分を受け、執行から5年に満たない者
  • 警備業法が掲げる罪に当たる行為を行う恐れがあると認められる者
  • 暴力団関係者および暴力団員と関わりがある者
  • ア●●ールや●物の中●者である者
  • 心身の障害により、警備業務を適正に行うことができない者

※詳しくは、法令データベース「e-Gov法令検索」の警備業法をご確認ください。
警備業法 | e-Gov法令検索

警備員の欠格事由については、警備業者に対する公安委員会の立ち入り検査でも、もっとも厳しくチェックされる項目の1つです。万一、不正が発覚した場合は、警備会社は業務停止等の重大な行政処分を受けることになります。
このことは、警備会社に対して多大な損害を与えるだけでなく、自身も私文書偽造等の罪を犯すことにもなるため、欠格事由に当たらないことをしっかり確認するようにしてください。

万一、欠格事由に当たる方は、他のおすすめ副業を下記の記事で紹介しています。

警備員になるためにはコレが必要!提出必須の書類とは?

証明書のイメージ写真


警備員になるためには、一般的なバイト等での採用時に会社へ提出する書類以外に必要となる証明書類があります。これは、警備業法で営業所に備える付けることを義務付けされている警備員名簿や確認票を作成するためのものです。

2019年の警備業法の一部改正により、それ以前には必須書類であった「登記されていないことの証明書」が不要となりました。これは、同法の改正により、欠格事由を記している「成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得ないもの」という条文から、 成年被後見人、被保佐人の文言が削除されたことによるものです。

法改正前は成年被後見人、被保佐人でないことを証明する書類として「登記されていないことの証明書」が必要だった訳です。なお、同列に列記されている破産者については、現在も必須書類である「身分証明書」でその事実を確認することができます。

このことからもわかるように、これらの書類の提出は、前述した警備員の欠格事由に該当していないことを証明するためのものであり、警備員になるための必須書類になります。採用時には会社の指示に従い不備がないように揃えるようにしましょう。

必須書類 注意事項等
住民票 本籍地(外国人にあっては国籍等)の記載のあり、マイナンバーが記載されていないものが必要になります。
身分証明書 一般的な身分証明書として認知されている運転免許書や健康保険証ではありません。本籍地の市区町村の長が発行する公的な証明書を指します。
健康診断書 ア●●ールや●物の中●者ではないことを医師に診断してもらいます。
履歴書 欠格事由にあたる罰則等に処されているかを確認書類でもあるため、経歴や賞罰等をしっかり記入しましょう。
誓約書 欠格事由に該当していないことについての誓約書になります。

健康診断書や誓約書には雛形があるため、採用された警備会社から渡されることケースが一般的です。
その他、警備会社ごとに追加として必要となる書類がある場合もあるので、採用時に併せて確認しましょう。

これを受講しないと警備員になれない!警備員の法定教育とは?

研修のイメージ写真


やっと採用されたと思っても、正式に警備員になるためには、法定教育といわれる警備業法で定められた研修を受講する必要があります。この研修は、雇用契約の内容問わず、アルバイトでも必ず受講しなければなりません。これを受講して晴れて警備員の仕事がスタートとなります。

法定教育には、採用時に新人の警備員に対して行われる新任教育と年度ごとに現任の警備員に対して行われる現任教育の2つに大別されます。
 
※警備関係の資格取得者等は、教育時間等が異なります。詳しくは、警視庁のHPをご覧ください。
警備員に対する教育時間 警視庁 (metro.tokyo.jp)

新任教育

警備員として採用された場合、まず受講することになるのが新任教育です。警備員としての基本を学ぶために、警備業法等の基礎法令、警備員としての心構えや知識・技術等を学びます。

教育内容は、基礎法令や基本動作を学ぶ「基本教育」を10時間以上、施設警備業をはじめとする警備業の実務を学ぶ「業務別研修」を10時間以上の計20時間以上となります。

警備会社によりますが、20時間となればなかなかの長丁場になるため、通常は採用直後に3日程度に分けて実施されます。

現任教育

警備員としての教育は採用時だけではなく継続的に実施されます。警備業にかかわる法律改正や直近で起こった事件・事故等、新しい知識の習得や技術の質を高めることで、警備員としての能力の維持・向上を図ることを主な目的としています。

現任教育は、年度を通して10時間以上実施することが決まりとなっており、一般的には上半期と下半期に分けて、それぞれ5時間程度実施されることが多いようです。

研修については、警備会社によって独自のものを行っているところもあります。法定教育についても、上記は法定時間数であり、それ以上の時間を割いて教育を行っている会社もあります。
採用される側としては、「いろいろな研修があって面倒くさい。しかも時間が長い」など、思うことはあるかもしれません。しかし、しっかり研修を行っている会社は、それだけ法令を遵守した安心・安全な会社ということができます。
当然のことながら、研修中も手当は発生するため、スキルアップにつながると思って、前向きに取り組んでください。

ココが知りたい!施設警備員のQ&A

Q&Aのイメージ写真

「施設警備員がオススメなことはわかったけど、まだまだ知りたいことがある!」と思われている方もいらっしゃるかと思います。

ここでは、これまでの記事内容の補足及びネット等でよく見かける警備員に対する疑問・質問に対して、Q&A形式で私自身の経験談も交えながら回答します。

休日・休憩・給与等の警備員の待遇面はどうなの?

施設警備員の待遇面を紹介すると、東京都の例で給与は時給換算で1,000円程度。休日や休憩に関しては、シフト制や交代制によりさまざまで、勤務形態の例としては、日勤9:00~18:00、夜勤18:00~翌9:00、当直・当務(変形労働時間制による24時間勤務)等があります。

待遇面を考える場合は、一般的な目安を知ることは大事ですが、働くことを検討する場合には、その警備会社の実態を確認することが重要です。警備会社も大手から中小までさまざまですが、なかにはブラックな運営をしている会社も多く、公安委員会の立ち入り検査等で、業務停止処分を受けている等、一般的な会社以上に注意が必要となります。

当然のことながら、そのような会社は給与も低く、勤務シフトも法令に違反しているような場合が多く見受けられます。大手の警備会社であれば、あまり心配はいりませんが、中小のあまり聞きなれない会社の場合は、その見極めをしなければいけません。

待遇面を求人広告等で大手警備会社と比較することはもちろん、警備会社で働いた人のネット上での口コミ等も参考になります。また、公安委員会から行政処分を受けた警備業者は、警視庁や各県警等のHP上で公表されています。行政処分を受けているからすべてが悪い会社とはいえませんが、念のため処分理由等も記載されているので確認しておくとよいかもしれません。

私が警備業に初めて携わったときは、役所内における施設警備の仕事で、前任の警備会社からの引継ぎという形で業務を開始した経緯がありました。その際、前任会社の警備員の多くが私のいた会社に移籍することになりましたが、その警備員の人から言われたことが、移籍したことで待遇が良くなったということでした。
その理由はいろいろありましたが、その一つは夜勤における仮眠時間が前任会社では労働時間に含まれていなかったことです。仮眠時間が労働時間として認められるかは、法律的な解釈が必要となりますが、一般的に警備員の仕事では、仮眠時間は労働時間として賃金の支払いが認められています。そのため、仮眠時間を含めた労働時間が給与として含まれいるのか確認しておくことも待遇面のポイントになります。

業務中でも本を読んだりスマホを見ても大丈夫?

厳密に言えば、仕事中に仕事以外のことをするのは大丈夫とはいえないでしょう。しかしながら、施設警備といっても作業内容はさまざまで、やや語弊はありますが、「ただ、現場にいることが仕事」という場合もあります。

私自身も採用者側の立場にありましたが、本来の仕事さえしっかり行ってもらえれば、「ただ、現場にいることが仕事」という場面においては、暗黙の了解で本を読んでいたもスマホを見ていても、特に注意はしていませんでした。なかには、馬券を買って競馬中継を見ている人もいたくらいです(本当はダメです)。

このあたりの頃合いは、警備会社や仕事内容でも異なるため、あらかじめ採用担当に「手の空いた時間は、本とか読んでいてもいいですか?」くらいの確認はしておくべきでしょう。

警備員の仕事は、苦情・トラブルは多い?

私が会社員時代に警備業に携わっていたのは、約5年間程度ですが、そのなかで、警備員が巻き込まれるような大きな苦情やトラブルに見舞われることはありませんでした。

警備業を営む場合は、主たる営業所に備え付けなければならない法定書類があり、その1つに苦情処理簿というものがあります。

苦情処理簿とは、業務中になにかトラブル等の苦情があった場合に、苦情内容や苦情原因・改善策等を記入する書類になりますが、5年間でその書類を作成することはありませんでした。

会社員時代は、警備業以外にも携わる業務はありましたが、警備員の方が苦情・トラブルが多く発生したということはなく、比較的平穏だった印象を持っています。

年1回程度、営業所に公安委員会の立ち入り検査があり、上記の苦情処理簿を含む法定書類は公安担当者からチェックを受けます。
苦情処理簿に記入がないことついて、「何もないってことはないでしょう?」と言われることも想定していましたが、公安担当者から何か指摘を受けることもなく、拍子抜けしたことを覚えています。
他の警備会社の状況まではわかりませんが、苦情処理簿に記入がないこと自体は珍しいことではないのかもしれません。
もちろん、警備会社も可能な限り苦情等を公にしないようにしているのかもしれませんが、警備業に携わった実感として、少なくとも警備員の仕事だから、苦情・トラブルが多く起こるということではないように感じました。

うつ病と診断されているけれど仕事はできる?

欠格事由のなかに、「心身の障害により、警備業務を適正に行うことができない者」との記述があるため、うつ病等により心療内科や精神科に通っている人は気になる方もいるのではないでしょうか。

しかし、この記述は、欠格事由として精神的な病を患っていることを示唆しているのではありません。医師から警備員として業務を行うことに支障がないことを診断してもらえれば、警備員として働くことは可能です。

現実的には、警備会社によってその事実を敬遠することもあるとは思われますが、少なくとも「うつ病=警備員になれない」ということではないため、警備員になることを諦める必要はありません。

副業として仕事にすることは可能?

警備員の指針となる警備業法上において、副業は禁止されていません。この記事を読んでいただいている方のなかには、個人事業主やフリーランスの方で+αの仕事として警備員を考えている方が多いのでないかと思いますが、原則的に警備員で働くことは問題ないということです。

しかしながら、警備員は人の命や財産等にも関わることがある責任の大きい仕事でもあります。本業の疲れで警備員の仕事にまったく集中ができないような状態で、安易に行う仕事ではありませんので注意しましょう。

ここまで施設警備員の仕事内容等を知った結果、自分には合わないと感じた方は、別の副業を探す場所として、ハローワークも選択肢に入れることをオススメします。
失業者の求職の場としてのイメージがありますが、職業相談をしながら副業を探すことも可能です。

おわりに:副業にもオススメ!楽で暇って本当?施設警備員バイトの秘密を元採用担当者が教えます

一般的な仕事と比較して、警備員ならではの特殊性を感じることも多かったのではないでしょうか。通常の仕事では、会社の就業規則等、勤務先のルールを守れば足りることが多いですが、警備員の場合、警備業法等の法律にも気を配らなければなりません。

しっかりと警備業法等を厳守している会社は安心できる会社でもあり、提出書類や法定研修についての十分な説明がある会社は、その会社がブラックな警備会社でないかを見極める要素になると思います。

逆にいえば、このあたりの説明がない会社はブラックな警備会社かもしれません。本文でも触れましたが、警備業は定期的に公安委員会の立ち入り検査があるため、ブラックな警備会社は、警備員からの密告にも気を付けるようにしている側面もあります。

このような警備会社の秘密を知っておくだけでも、警備員として働く上で多少なりとも参考になるのではないかと思います。良い警備会社で働くことができれば、言い方はよくありませんが、楽で暇な仕事として長く続けることができるため、警備会社選びはくれぐれも慎重に行ってください。

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