50代の独身男性は悲惨なのか?結婚しない人生を選んだ中高年のリアルな話

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ネット上には「50代独身男性の悲惨な末路…」的な煽った記事タイトルを見かけることが多い。今の50代は「結婚して家庭を持つのが普通」と思われていた昭和世代。普通じゃない独身男性が、世間的に悲惨と思われるのは仕方ないことなのだろう。

ただし、本当に悲惨なのかといえば話は別だ。大勢でいるよりも、一人を好む人もいる。一人焼肉、一人カラオケ、一人キャンプが定着している現在、周囲に気を使うことなく、自分だけの時間を楽しみたい人には、結婚する方がむしろ悲惨な未来が待っているかもしれない。

実際、一人好きの私自身は、結婚出来るだけの外見や内面の良し悪しや、経済力の有無はさておき、50年の人生の中でも「結婚したい」と思ったことは一度もなかった。そんな中高年の独身男性が考える「慰め⁉」の言葉とは……

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50歳時点の男性未婚率は約30%を占めている

50歳時の未婚率データ
出典:内閣府「男女共同参画局」作成資料

かつては「結婚して家庭を持つのが当たり前」とされていたが、データからも時代は変わりつつある。結婚しない選択をする人が増え、独身のまま50代を迎えることが特別ではなくなった。

内閣府の「男女共同参画局」の作成資料によると、2020年の50歳時点の男性未婚率は28.25%となっており、4人に1人以上が未婚になる計算だ。近年、男女ともに未婚率は上昇カーブを描いており、少子化が進む現状もよく分かる。

実際、未婚率の上昇に伴い「おひとりさま」向けのサービスは増え、かつて「寂しい」と思われがちだった行動も、今ではトレンドになることすらある。今後、未婚率がさらに上昇すれば、結婚する方が少数派という時代が来てもおかしくない。

50代の独身男性が悲惨と言われる理由

「50代の独身男性=悲惨」という世間のイメージが定着している最大の理由は、孤独で寂しい生活が思い浮ぶからだろう。仕事から帰っても、いつも部屋には誰もいない。そんな中で一人寂しく食事をして眠る生活が続いていくのは、悲惨と思われても仕方ないかもしれない。

ただし、それは一人でいることが苦痛に感じる人だけだ。今の世の中は、一人が好きな人も少なくない。誰にも気を遣うことなく、自由な時間を過ごせる生活は独身の特権と言える。

実際、私自身は周囲に50代の独身男性である自分を自虐的に話すことがあっても、内心は孤独や寂しさを感じることは殆どない。一人が好きな人ならば、共感してくれる人は多いはずだ。「50代の独身男性=悲惨」の世間のイメージに対しては、当の本人からすると「実は意外と気楽で楽しい」と言いたくもなる。

中高年のリアルな独身生活は気楽で楽しい

自分の好みの食事をして、好きな時間に眠り、休みの日にゴロゴロしていても文句を言われることもない。実際、誰にも干渉されず自由に過ごせる毎日は気楽で楽しい。

既婚者は仕事と家庭の両立に追われるが、独身者は自分の好きなように時間も金も使える。当然夫婦喧嘩もなければ、子供の教育に悩むこともない。

一人好きからすれば、わざわざトラブルが生まれやすい「家庭」という環境に身を置くのはストレスでしかない。一人好きには、結婚する方が悲惨なのではないかとさえ思ってしまう。

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独身生活を送る最大の問題は世間体

もちろん、50代の独身生活がすべて順風満帆という訳ではない。一番厄介なのは、独身男性の社会的な信用の低さから生じる世間体の悪さだ。

世間のイメージ通りの悲惨な男と見られているためか、職場の同僚や友人、親戚などから「結婚しないの?」と聞かれることは多い。さすがに40代になったころから、周囲も口にすることはなくなったが、それは面倒で仕方なかった。

さらに現実的な問題なのは、社会的な信用の低さは実生活にも影響を及ぼすことだ。ましてや私のように50歳目前で会社員を辞めてしまった人間には、さらに世間の目は冷たい。賃貸物件を借りることすら難しいのが現実だろう。

結婚しても老後不安は変わらない

世間体の悪さは逃れようがない。ただ実体験として、独身者の大きな問題と言えば、それくらいしか思い浮かばない。
50歳にもなると独身者であることを口にするような機会もなく、私の場合は独身だからという理由で不便を感じることも特になかった。

とはいえ、今までは問題はなかったとしても、近い将来に訪れる老後の不安は大きい。病気も怖いし、面倒を見てくれる妻も子供もいない。ただ、それは結婚しても病気にはなるし、子供や妻も面倒を見てくれるとは限らない。老後の不安は独身者も既婚者も変わらずにある。

ちなみに、私の亡くなった父は、母に先立たれて「寂しくて気が狂いそうになる」と断るたびに話していた。身近に誰かがいる生活から誰もいない生活になったら、寂しさがより一層大きくなるのは想像に難くない。その点、独身生活が長い中高年男性は孤独な生活に慣れている。もしかしたら、老後の孤独に耐えられる力は独身者の方があるのかもしれない。

おわりに:50代独身男性が描く理想の老後とは

一人が好きといっても、人との繋がりがまったくない未来は、やはり寂しい。あくまでも、自由気ままな生活を維持しつつ、たまに友達と飲むのは悪くない。

このまま未婚率が高まれば、確実に中高年以上の独身者向けのコミュニティも増えていく。コミュニティにすら入るのが面倒ならば、人の代わりにAIが寂しい中高年の相手をしてくれるだろう。

世の中からは相変わらず、独身男性は悲惨と思われていたとしても、居心地の良い生活ならばそれでいい。

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